研究日和

とある大学で研究している大学院生です。日々の研究の話、読んだ本の話などをつらつらと書いています。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

読書には3種類ある

こんにちは。 今日は、「読書には3種類ある」ということについて書きたいと思います。 くれぐれも、これは文系の大学院生が考える読書のタイプ分けなので、一般的ではないことをご了承ください。笑 私は、本を読むことには3つのタイプがあると考えています。…

大学院入試の対策について

こんにちは。 今日は大学院の入試について書きたいと思います。 みなさんご想像の通り、大学の入試と大学院のそれはまったく違います。 大学入試ではお馴染みのセンター試験や二次試験のように、国語・数学・英語・社会・・・といった教科の試験は、大学院入…

【シリーズ】ジャック・ランシエール(2)知性の平等に基づく教育――『無知な教師』

ランシエールが1987年に刊行した『無知な教師』は、日本語では2011年に翻訳書が刊行されました。 無知な教師〈新装版〉 知性の解放について (叢書・ウニベルシタス 959) [ ジャック・ランシエール ] 価格:2,970円(2019/11/27 14:56時点)感想(0件) 前回も述…

【シリーズ】ジャック・ランシエール(1)労働者であり哲学者であれ――『プロレタリアの夜』

今回はランシエールシリーズの第1回です。 取り上げる著作は『プロレタリアの夜』です。 とはいえ、この本はまだ日本語に訳されていません。 なので私もフランス語原典を少し読んだり、英語の翻訳で読んだりしただけなので、今回は軽い紹介になると思います…

【シリーズ】ジャック・ランシエール(0)

こんにちは。 今回は、ちょっとした予告をします。 タイトルにもあるように、これから数回にわたって、現代フランスの哲学者であるジャック・ランシエール(Jacques Rancière)に関するブログを書こうかなと思いつきました。 ちょっとした機会がありまして、…

本を買い続けることの意味

こんにちは。 本を買うことの意味って何でしょう? 私は研究者の端くれとして、少ない収入のなか、毎月1万円~2万円ほどは書籍を購入するようにしています。 そりゃ、この業界にいれば知識=仕事道具ですから、本を買って読むのはほぼイコールで仕事なんです…

ポピュリズム論の二面性、あるいは政治と芸術の緊張関係について――シャンタル・ムフ『左派ポピュリズムのために』

こんにちは。 今回は昨今話題のポピュリズムについて、現代政治思想の重要人物の一人、シャンタル・ムフの『左派ポピュリズムのために』を紹介します。 ムフといえば、パートナーのエルンスト・ラクラウとの共著『民主主義の革命』(原題はHegemony and Soci…

映画と政治――岡田温司『アガンベンの身振り』

こんにちは。 今日は岡田温司先生の『アガンベンの身振り』という本の紹介をしたいと思います。 岡田先生は、京都大学の先生で、専門は西洋美術史。 御著書の多くも美学関係のものが多く、岩波新書の『デスマスク』など非常に興味深い本をものしている方です…

文系大学院生の蔵書の話

こんにちは。 今日は文系大学院生が持っている本の話です。 文系にもいろいろな種類がありまして、特に私が属している研究領域は、大きく分けて哲学系と歴史系があります。 歴史系の研究は、書籍よりも雑誌の記事や史料が重要な一次文献になりますので、あま…

キルギス戦

こんにちは。 さきほどサッカーの日本対キルギスが終わりましたね! まずは勝ててよかったです。 アウェーでしっかり勝てたのは素晴らしいですよね! ちなみに僕は中高ではサッカー部だったんですが、その時の先輩が今の日本代表のメンバーに入っているんで…

ニーチェの本のタイトルについて

こんにちは。とある文系大学院生です。 今回はニーチェのことでも書こうかなと。 あまりニーチェ自身の哲学には詳しくないのですが、研究者の間では常識のことでも、こんなブログで紹介してみるのも面白いかも、と思った次第です。 フリードリッヒ・ニーチェ…

大学院生って何してるの? ――自己紹介に代えて

はじめまして。 私はとある大学で研究している大学院生です。 最初の記事なので、まずは自己紹介。 大学院では社会科学系の研究科に所属しています。 でもどちらかといえば人文科学に近いことを研究しています。 大学院生というのは何というか、フリーランス…